こっそりメディア論

メディア、広告業界について、「ビジネス」「キャリア」「アカデミック」の3つの視点から考えます

編集者になるのに、学歴は関係あるの?有名編集者の軌跡に学ぶ

「将来は編集者になりたい!でも学歴もろくにないのに大丈夫かな・・・」こんな風に感じている人は少なくないでしょう。編集者、特に大手出版社の編集者となると人気も高く、狭き門であることは間違いありません。

そこでこの記事では、現在活躍している編集者の経歴も参考にしつつ、編集者になるためには学歴が必要なのかどうかを考えていきます。

 

編集者になるのに「原則」学歴は関係ない

まず、編集者に学歴が必要あるかないか、結論からいうと必要ありません。僕の周りにも、大学を出ていない編集者は普通にいます。話を聞くと、苦労も多かったと聞きますが、とても立派に仕事をしている印象です。

大手出版社の事情は違う

ただ、注意しなければならないのは、多くの人が憧れるような大手出版社の場合は少し事情が異なるということです。前述したように、大手の出版社は非常に人気で狭き門。なので、採用する企業も編プロなどとは異なり、原則大卒以上の学生を新卒で採用したり、キャリア採用をするにしても大卒以上を対象にしているケースが多いのです。

 

ふるいにかけるためのもの

人気がある企業にとって、採用活動をいかに効率的に進めるかは非常に重要。無駄な時間や効率をかけず、人材を確保するのに、学歴は効果的なフィルターなのです、、、。実際、大手出版社や新聞社には、早慶上理以上の大学出身者が多いのも事実。学部でいうと、文学部や社会学部、経済学部などが大半を占めているように思います。

学歴なんて関係ない!有名な叩き上げ編集者

ただ、もし学歴がないから、といって編集者になるのを諦めてはいけません。筆者も決して人に誇れるような学歴はないので、、、。ここでは、学歴など物ともせず、実力だけでのし上がってきた有名編集者を紹介していきます。

①FORZA STYLE(フォルツァスタイル)編集長 干場義雅さん

忙しい40代のために最速で本質に迫るファッション&ライフスタイルのウェブマガジン。『LEON』や『OCEANS』をヒットさせた干場義雅が編集長を務め、スマートな40代、「スマフォー」に向けた情報を発信中。

大学には行かず受験料を服に使い込む

「POPEYE」でモデル、BEAMSで販売を経験後、出版社に入社し、編集者となった干場さんは高卒。両親に「大学に行く」といってもらったお金を、洋服に使い込んでいたといいます。好きが高じて高じて、いまやファッション雑誌界では知らない人はいない人物に。

gendai.ismedia.jp

②オモコロ編集長 原宿さん

面白系コンテンツを配信しているメディア、オモコロの編集長。原宿さんは二代目編集長で、2012年に初代編集長のシモダさんから編集長の座を譲りうけたそう。詳しい事情はわかりませんが、本人曰く高卒のようです。

 

三十路手前まで完全なるニート

そんな原宿さんは、三十路手前までは完全なニート生活を謳歌していたといいます。

以下は記事からの引用です。

「親は俺のことが好きでしょうがない」
「俺は働いていないのが自然な状態、自然体」
「自分達の世代は親達が築き上げたものを全て使い切る世代。つまりリセット世代」
「人が働いてる時に遊ぶのが、人間の一番の贅沢」

 もう色々超越してますね・・・。とはいえ、いまでは業界でも評判のメディア「オモコロ」の編集長を務めるまでに至ったわけですからすごいの一言ですね。

omocoro.jp

最後にものをいうのは、きっと学歴ではない

いかがでしたでしょうか。ここまで、編集者になるには学力が必要なのか、ちょっと真面目に考えてきました。確かに、この業界の上流にいる大手企業において、学歴は重要な要素のひとつです。

ですが、インターネットが普及し、Web編集者という存在も出現してきたいま、編集者が活躍できるフィールドはさらに広くなりました。むしろ、大手出版社は縮小していく可能性すらあります。最後にものをいうのは学歴ではなくきっと実力なんだろうと、そう思いたいですね。