こっそりメディア論

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「Vtuber」、「あきこちゃん」:「#Twitter トレンド大賞2018」を勝手に振り返る

SNSは、いまやトレンドを把握するために欠かせない存在に。

2018年12月26日、「#Twitter トレンド大賞2018」が発表されました。Twitter Japanの全面協力のもと、日本国内4500万人以上のTwitter利用者による、日本語ツイートの分析結果に基づいて、流行語、トップ20を選出する同アワード(分析方法などの詳細は未公開)。第2回目となる今回も、昨年に引き続き田村淳(ロンドンブーツ1号2号)に加え、タレントの飯豊まりえがMCを務めた。なお、発表の様子はTwitterで発表の様子はTwitterライブ配信されました。

今年もっとも話題になったトレンドとして表彰されたのは「W杯(サッカー)」。2018年に開催されたロシアW杯開催時期に、日本代表を応援するものなど多くのツイートが投稿され、TLが盛り上がっていたのは記憶に新しいですが、注目すべきは新たに話題となったトレンドを表彰する「#Twitterトレンド大賞ピックアップアワード」を受賞した「VtuberバーチャルYouTuber)」と、企業アカウントを表彰する「Most Retweeted Tweet 企業の部」で受賞を果たしたローソンの取り組みです。

 

ローソンの存在感

前述の「Most Retweeted Tweet 企業の部」を受賞したのは、ローソンの公式アカウント(@akiko_lawson‏)の投稿。同アカウントでは、ローソン公式キャラクターの「ローソンクルー♪あきこちゃん」が学生アルバイト店員という設定で登場。現在のフォロワー数は19万にも及ぶといいます。

「ツイートの情報は非常によく見ていて、ときには人気商品の再販を決める際の判断材料にすることもある」。こう語ったのは、受賞式に登壇したローソンの上級執行役員 マーケティング本部長の野辺一也氏。同社は「#Twitter トレンド大賞2017」においても、今回同様もっともリツイートされた投稿の2位にランクインしており、Twitterを活用したプロモーションに、以前から積極的に取り組んでいるといいます。

受賞大賞となった投稿は、5月16日に投稿されたツイートで、同社商品のアイスカフェラテの無料プレゼントキャンペーンのツイート。野辺氏は「基本的には『美味しい』とか、『面白い』という訴求軸が先にあって、最後に『お得』が来るわけだが、今回賞をいただいたのがお得バージョンの投稿ということで、本来は『美味しい』という訴求で賞を取りたいところ。2019年はコンビニの常識を覆すような商品を開発して、話題にしていただけるよう努めたい」と話ました。

 YouTuberからVtuber

また、2018年に目覚ましい発展のあったトレンドを表彰する「#Twitterトレンド大賞ピックアップアワード」を受賞した、「Vtuber」も見逃せません。2017年末頃からブームに火が付いたVtuberですが、2018年に入り、その勢いは急速に拡大。ドワンゴGREE(グリー)、サイバーエージェントDeNAなど名だたる企業がVtuber事業に乗り出し、「バーチャルYouTuberランキング」を運営するユーザーローカルによると、Vtuberの総数は2017年12月から伸びはじめ、2018年9月12日には5000人を突破しているといいます。

2017年のTwitterトレンド大賞では、前述の「リツイート・オブ・ザ・イヤー」の1位にYotuberのヒカル氏の投稿が、さらに3位にもYouTuberの禁断ボーイズによる、プレゼント企画の投稿がランクインするなど、YouTuberの活躍が目立っていましたが、2018年はVtuberが台頭したといっても過言ではありません。

 

なお、この賞をVtuberを代表して受賞したのは、2018年もっともその名前がツイートされた「キズナアイ」。2016年に活動をスタートし、2018年2月にはReddit(米国のソーシャルニュースサイトで、『米国版2ちゃんねる』といわれることもある)でも話題になるなど、英語圏でも認知を拡大しつつあるキズナアイ氏。現在のYouTubeチャンネル登録者数は現在240万人にも及ぶといいます。

www.youtube.com

キズナアイ氏自身も、「この1年で、(Twitter上で)私に関するさまざまな反応を目にすることが以前より多くなった」と、自らの人気の高まりを喜ぶコメントを寄せていました。

2019年のTwitterトレンド大賞も注目です!