こっそりメディア論

メディア、広告業界について、「ビジネス」「キャリア」「アカデミック」の3つの視点から考えます

「インスタ流行語大賞 2018」に見る、TikTokの興隆

2018年もあとわずか。流行語大賞が注目される季節になってきましたね。つい先日には「2018ユーキャン新語・流行語大賞」も発表されましたが、今回注目するのは、流行発見メディアPetrel(ペトレル)が公開した、「2018年 ”インスタ流行語大賞” 20ワード」。

Instagramで、「#(ハッシュタグ)」と共に使用された約40万ワードを対象に実施した調査の結果、TikTok関連の言葉が多数ランクイン。TikTokが持つ、若者への影響力を強く感じるラインナップとなりました。

 

受賞ワード一覧

以下、受賞した20ワードなります。(プレスリリースより)赤字に染めたものがTikTok関連のワードなのですが、なんと20あるワードのうち、4つもランクインしています。(他のワードに関しては説明を割愛)

 

・3150
なんちゃってダンス

・アム活

・水鉄砲メガホン

広告で有名になりたい

・金晩

・フッカル

一生パリピ

・カントゥーヤ

・どんつき同盟

いいアゴ乗ってんね

・きょコ

・チル友

・オベンタグラム

・けしからん風景

・ネタプリ

・テッテレー

・さいくぅー

・モニグラ

・ヨルグラ

・フリクロ

 

「なんちゃってダンス」はTikTokで利用者が投稿する動画で披露するダンスのこと。「広告で有名になりたい」も、TikTokがきっかに誕生した言葉のようで、有名になりたい若者が、SNSにこうしたコメントやハッシュタグをつけて投稿するのが流行っているようです。また「いいアゴ乗ってんね」も、TikTokで流行ったダンスとのこと。

 

そもそも、TikTokとは?

若者にここまで影響を与えているTikTokって、そもそも何?という方も多いのではないでしょうか。TikTokは、中国の企業「バイトダンス(Bytedance Technology)」が運営しているSNSアプリで、巷では「口パクアプリ」などと呼ばれいます。いま、中高生を中心に若者に絶大な人気を誇っていて、最近ではCMの放送もはじまりましたね。

www.youtube.com

「広告がうざい」という声も

そんなTikTokですが、人気の一方では「SNS広告がうざい」という声が多く聞かれています。Twitter上でもこんなツイートが。

 

 青少年の顔出しリスクに懸念

また、TikTokでは多くの若者が、顔出しで自分の自撮り動画を投稿しており、そこに懸念を抱いている人もいるようです。確かに、動画を見てみると顔はもちろん、所在地まで特定できてしまいそうなものもあります。TikTokをきっかけに有名になっている、TikToker(ティックトッカー)もいるため、そういった夢を抱く若者もいるのではないでしょうか。

広告メディアとしての期待

一方、今年の7月には電通の子会社である株式会社サイバー・コミュニケーションズが、Tik Tok向けのコンテンツ開発および広告販売を強化するための、広告パートナーシップ契約を締結。TikTokを広告メディアとして、拡販体制を強化していく姿勢を見せています。

世間からは批判の声なども見られますが、急激に人気を伸ばしているTikTok広告業界においても、メディアとしてどんな評価がされていくのか、今後に注目です。