こっそりメディア論

メディア、広告業界について、「ビジネス」「キャリア」「アカデミック」の3つの視点から考えます

メディアの定義と語源を調べてみた

はじめに

最近よく聞くようになった「メディア」という言葉。

マスメディア、ソーシャルメディア、キュレーションメディア、バイラルメディア等々様々な使われ方がされてますが、そもそも「メディア」の定義って…と疑問に思っている人は少なくないはず。

私自身、メディアに関わる仕事をしているにも関わらず、そんなこと気にしたこともありませんでした(笑)

そんな方の為、そして自分自身の勉強のために今回はメディアという言葉の定義と語源を紹介していきます。

 

メディアの定義は「情報の媒介物」

メディアという言葉は、非常に広い定義で使われることが多く、抽象的になりがちですよね。

wikipediaによると、メディアという言葉の定義は、「情報の媒介物」だそう。この定義には当然、新聞や雑誌、テレビ等のマスメディアやwebメディア等が含まれます。

参照:メディア - Wikipedia

 学術分野においては都市空間や身体もメディア

新聞やテレビ、インターネットメディアだけでなく、アカデミックな分野では都市空間や私達の身体もメディアとしてその定義されます。

都市空間においては、あらゆる人が行きかい情報を発信し、そして受信します。このような視点から考えると、都市空間も「情報の媒介物」として考えることができますね。

また、身体についても、私達は視覚や聴覚を駆使して情報を得ることを考えれば、身体器官もメディアのひとつと考える事ができるでしょう。

参照: メディア文化論 --メディアを学ぶ人のための15話 改訂版 (有斐閣アルマ)

 メディアの語源はラテン語の「medium」

メディア(media)という言葉の語源は、ラテン語mediumメディウム)から派生した言葉で、16世紀から使われ始め、17世紀頃から「中間」や「介在」を意味する言葉として用いられていました。

「media」は「medium」の複数形

mediaはmediumという言葉の複数形になります。このことから「メディア」という言葉はマスメディアを含めた情報媒体の集合体を意味していると考えられます。

 

メディアは最初、シャーマンや霊媒師を意味する言葉としても用いられていた

初期においては、メディアという言葉は「中間」や「媒介」に限定されておらず、いわゆるシャーマンや、日本でいうところの巫女のような、神と人とを「媒介」する人々に対しても用いられていました。

18、19世紀になると新聞をメディアとする考え方が定着

そして18、19世紀には新聞をメディアとする考え方が広まっていきます。つまりこの時期に、私達にとっても馴染みの深い、現代のメディアのあり方が定着してきたというわけですね。

 

20世紀になると、映画やラジオが登場し「情報の媒介物」を意味する言葉として一般化

20世紀には新聞の他にも映画やラジオも登場しました。それと同時期には、新聞やテレビが社会を形成する役割を担うようになっていました。その影響もあり、メディアとはもっぱらそういった情報の「媒介物」を指す言葉であるという考えが広まっていきました。

 

インターネットの出現によりメディアを巡る状況は大きく変化

 メディアの定義と語源はこの辺にして、最後に現在のメディアを巡る状況について調べたことを書いていきます。

2014年6月に(株)博報堂DYパートナーズが東京都中心に行った定点調査によると、雑誌や新聞、テレビといったマスメディアへの接触時間が減少傾向にあることがわかります。

 代わりに携帯・スマホタブレット端末への接触率が大幅に増加しました。この結果からも分かる通り、私たちが情報を得るために利用しているメディアは、マスメディアからインターネットメディアへと大きくシフトしていることがわかります。

参照:http://www.media-kankyo.jp/wordpress/wp-content/uploads/teiten2014.pdf

情報発信の主導権は私達個人へ

こうした変化によって、情報発信の主導権はマスメディアから私達自身に移行されつつあります。今やFacebooktwitterといったソーシャルメディアを利用すれば誰でも即座に情報を発信できます。

 

だからこそメディアについて考える必要がある

誰でも情報を発信できる今だからこそ、メディアについて考える必要があります。私自身、そういった理由からこのブログを立ち上げました。今回はメディアという言葉の定義や語源について書いてきましたが、次回からはよりタイムリーな話題に沿った形で、みなさんとメディアについて考えていきたいと思います。